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殿さまの日(日文版)/TXT免費下載/現代 [日]星新一/全文無廣告免費下載

時間:2018-01-24 02:05 /輕小說 / 編輯:李潔
甜寵新書《殿さまの日(日文版)》是[日]星新一傾心創作的一本歷史、魔法、機智類小說,故事中的主角是いま,それ,その,書中主要講述了:りの売れ殘りにあるはずだ。そのあと、火で焼くのがきまりだ」 「おっしゃる通りにいたします」 四時をすぎた時刻。そろそろ職人たちが仕事をおえて帰ってくるころだ。夕...

殿さまの日(日文版)

推薦指數:10分

作品年代: 現代

作品狀態: 連載中

《殿さまの日(日文版)》線上閱讀

《殿さまの日(日文版)》章節

りの売れ殘りにあるはずだ。そのあと、火で焼くのがきまりだ」

「おっしゃる通りにいたします」

四時をすぎた時刻。そろそろ職人たちが仕事をおえて帰ってくるころだ。夕食の仕度などで、長屋もいそがしくなる。

吉兵衛も自宅に帰る。

「やれやれ。一件解決のため、きょうはしばられ地蔵まで行ってきたよ」

「お疲れになったでしょう」

妻がえて言う。

「さきほどから、お客さまがお待ちです」

座敷で人者が待っていた。吉兵衛が聞く。

「どんなご用で」

「こちらの長屋に、あいた家があるそうだが、入れてはもらえないか」

人ぐらしが長いらしく、かたくるしさが少なかった。たしかに一軒あいている。職人として腕をみがき、修業し、**して棟梁とうりょうとなって出ていったのがいる。人を使う分になると、長屋ずまいはできないのだ。あとにだれかを入れないと、家賃がとれない。

このあいだから気になっていたことだ。

しかし、人者とは。かたきとねらわれているやつだと、ことだ。また、武士をやめさせられたのだから、なにか欠陥があったとも考えられる。どうしたものだろう。

「なぜ、お引っ越しに」

「易者に見てもらったら、こちらの方角に越すといいことがあると言われ」

「それはいいお心がけで。出世して出ていった、えんぎのいい家があいてはおりますが」

吉兵衛は相手をながめ、あれこれ考える。信心ずきの格のようだ。あつかいやすいかもしれない。人者がひとりいると、なにかと強いし、長屋の子供たちに字をえてくれるかもしれない。しかし、それはうわべだけで、へたをすると、逆にぶっそうな存在にもなりかねな

い。それを察してか、人は言った。

「生計はどうしてるのか、ご心なのでしょう。うちわ作りをやっています。うまいものですよ。それに絵と字を描く。町人風でないというので、武家屋敷に好評だと、註文が多いのです。なぜ人になったのかも、ご不審のようですな。わたしは六男、家はつげず、養子のにも

ありつけなかった。佔ってみると、武士をやめたほうがいいと出て」

「なるほど」

まともに信用していいものかどうか。調子がよすぎて気がかりな點もある。けさ、妙な夢を見た。これと関連があるのだろうか。どうにも判斷のしようがない。

「二ほど考えさせて下さい。お名と生年月とをうかがっておきます。そこの紙にお書きになって下さい」

それを持って、信用できる易者に意見を聞くことにしよう。それ以外に方法はないではないか。いままでの大家に問いわせても、持てあまし者だったら、これさいわいと適當なほめ言葉がかえってくるだけだ。人はしゃべっている。

「最初は傘かさはりをやっていたのですが、ためしに作ったうちわの出來がよく」

そんなことはどうでもいいのだ。吉兵衛はキセルで火缽を三度たたく。これは図なのだ。長っ尻ちりの客を帰すために、妻がホウキをさかさに立て、下駄の裡に灸きゅうをすえてくれる。

「では、二後にまた」

ききめはあらわれ、人は帰っていった。

妻子とともに夕食をとる。そとでカラスの鳴き聲がした。

「夕ぐれにカラスが鳴いた。あしたは晴れだぞ。そうそう、節分の時にまいた豆はどこにしまってあったかな。あれをに入れると、雷にうたれない。外出の時には少し持ち歩くことにしよう。なにごとも用心。おまえもそうしろ。十歳は気をつけなければならない年なのだから」

と、またもむすこに注意する。

食事がすめば、もうすることがない。爪つめ切り、障子のはりかえ、夜はしてはいけないことが多いのだ。眠るのが一番。江戸の住民たち、朝も早いが、夜も早いのだ。燈火の費用もばかにならない。吉兵衛は家賃の計算でもしようかと思ったが、あしたの晝にのばすこと

にした。

吉兵衛は寢床の枕をおがみ、となえる。

「小さ夜よふけてもし訪れるものあらば引き驚かせわが枕神」

これをしておけば、火難や盜難の時に、すぐ目がさめるのだ。それに頭をのせ、橫たわり、眠くなるのを待つ。

きょう旅立った若者、どこまで行ったかな。お伊勢さまのおみくじを引いてきてもらうよう、たのんである。豊作かどうかを早く知らねばならぬ。兇作とあったら、長屋の者たちに、米を早目に買いこんでおくよう、えなければならぬ。大家はそんな面倒まで見なければならな

いのだ。

人生とは気疲れの多いものだ。なんだかんだで、わたしも四十歳。來年は厄だ。厄はらいをしなければならない。最も霊験のあるのはどこだろう。

しだいに眠くなる。やれやれ、きょうもぶじに終った。あしたもぶじであるといい。そのために、あらゆる努をしているのだ。目に見えぬが、わたしを見まもっていて下さる。

今夜の夢がいいとありがたいのだが。

島からの三人

すみきった空、遠くまでひろがる海。いずれも青く美しい。のかおりや波の音さえも、すがすがしい青さをおびているようだ。ここは江戸の南、伊豆七島と呼ばれる島のひとつ。溫暖な気候で、ながめはよかった。

しかし、島に住む者たちのすべてが、楽しく毎をすごしているというわけではなかった。もとからの島の住人たちは、まだよかった。田畑を持ち、家を持ち、船で漁業に出かけることもでき、生活に困ることはなかった。精神的にもゆとりがあった。

それにくらべ、あわれなのは流る人にんたちだった。江戸で犯罪をはたらいたやつら。罪で首をはねられても仕方のないところ。しかし、特別の慈悲をもって、罪一等を減じられた。おさばきのあと、町奉行が言う。

「遠島を申しつける」

その一瞬は、心の底からほっとする。判決があってから船の出航までの期間は、牢ろう內にとどめられる。準備がととのうと、手をしばられたまま、船底に押しこめられる。人數も多い。そして、ゆれつづける何かの航海。分散させられて、島々に上陸させられる。ここ

で、やっとナワがほどかれるのだ。

といって、自由のになったとはいえない。逃げようにも、周囲は海。生きるため、すなわち食を得るための、つらい努々がはじまるのだ。いっそ罪になっていたほうがよかったのではとさえ思う。

流人たちは上陸の時、ひたいに字を書かれる。島の各村からやってきた名主たちは、その字を見て、何人かずつ自分のところへ引きとってゆく。物品のようなあつかいだった。もっとも、流人の多くは字が読めない。だから、おまえはどこの村への屬だといった札ふだを

渡すなど、無意味といえた。

彼らはまず、からいる流人たちの小屋にとめてもらう。それぞれ、島りの時、奉行所からいくらかの米や銭をもらってはいる。しかし、そんなものはたちまち使いはたしてしまう。もっとも、親類や知人からもらった、まとまった量の米や金を持ってくることはみとめられて

いる。だが、みな犯罪者たち。そんな餘裕のある流人は、現実問題として、めったにいなかった。

島において、労働を強制させられることはなかった。しかし、なにもしないでいることはにつながる。食物が手に入らない。働かざるをえないのだった。

大工とか左官とかの腕に職のある者は、それをいかして仕事をする。読み書きのできる者は、名主の事務の手伝いをする。そして、わずかな食料をもらう。島に米はとぼしい。麥のぞうすいが主食。サツマイモの収穫期になると、それで飢えをしのぐ。空腑敢はつねにつきまとっ

ている。

手に職のない者は、もっとあわれだった。畑仕事や漁業の手伝いをする。島には小作農もいるが、流人はその下という地位だった。自分で作物を育てても、それを存分ににすることができない。

また、漁業の手伝いといっても、海藻や貝の採取、魚を船から運ぶ、そんなたぐいの仕事だった。決して船に乗せてもらえない。かつて船上であばれ、船を奪って島から逃げようとした者があった。それ以來、警戒がきびしくなっている。

なにかの仕事をする剃璃のない連中は、さらに悲慘だった。村人や流人たちのあいだを、ものごいしてまわる。泣きつきながら食をねだり、それで一を生きのびるのだ。兇作になると、流人へのほどこしは、まっさきにへらされる。不安の連続だった。

一方、あたりの風景は明るく、気候はいい。それが皮な対照を示していた。

「遠島を申しつける」

奉行は、それだけしか言い渡さない。何年間という期限もつかない。神妙にしていれば早く帰れるともつけ加えない。原則はあくまで終刑なのだ。

完全な終刑なら、それなりのあきらめや覚悟もつく。しかし、実際はそうでない。將軍家の慶事などがあると、何人かに赦免狀がくる。また、ある年月をすごすと、奉行の裁量によるのだろう、許されて島から出てゆく者もある。すなわち、すべてお上かみのおぼしめし

、気まぐれ。許されるのめどがつかないのだ。

一般の流人で四年、武士の流人で二十年、ほぼそんな見當なのだが、必ずしも確実ではない。流人たちはだれも、島へついてからの年月をかぞえつづけている。そんなことは意味がないのだ。しかし、そうは知りつつも、やはり、かぞえなければいられない。

忘れようとしても、江戸の町のにぎやかさが、頭のなかにあざやかに浮びあがってくる。思わず、つぶやきももれる。

「おれよりもっと悪いことをしたやつが、つかまることなく、江戸にはたくさんいるはずなのに」

まったく、精神的に殘酷な刑罰だった。それにたえかね、三年に一回ぐらいの割で、どこかの島で脫走さわぎがおこる。夜にまぎれ、船を奪って沖へこぎ出すのだ。しかし、ほとんど成功しない。島からの船に追われ、銃で殺される。黒を乗り切れなくて難破。幸運にも本土へ

たどりつけたとしても、そこでつかまって罪。みずからを選ぶ行為ともいえた。

そんな流人たちのなかで、良だけはいくらかちがっていた。比較的、優雅な生活だった。彼は醫師。島にとって貴重な存在で、治療の謝禮により、食物に困ることがなかった。また、いちおうの尊敬も受けていた。

はかつて、江戸でそれなりの腕をみとめられていた醫師だった。気を靜める作用のある薬草を知っており、それを秘法として、多くの患者をなおした。

その薬草をせんじて飲ませ、病人の心がやわらいだ時、やさしく話しかける。

「これで、あなたは楽になる。眠くなる。みを忘れる。苦しみは去ってゆく」

それでなおるのが、けっこういた。

「あなたは、わたしの言う通りになる」

「はい」

「あなたはこれから、元気になる」

當時の醫師たちは、それぞれ技術を秘伝としていた。だから、この療法は彼だけのものだった。

ある、ある商店から呼ばれた。そこの嫁が、たびたび胃をおこす。それをなおしてくれとたのまれた。例の手當をやる。

「あなたは眠くなる。気が楽になる。わたしの言うことに従うようになる」

「はい」

醫師への信頼で、嫁はすなおな返事をした。

「あなたののなかでつかえているものが、から出てゆく。そのあと、さっぱりする。さあ、から出してしまいなさい」

そのとたん、嫁はしゃべりはじめた。

「もう、がまんできないんですの」

亭主の女遊び、しゅうとめへの不満のあれこれ。それらについて、とめどなくはきだした。なにもかも話し終ると、ぐっすり眠り、やがて目がさめる。自分がなにをにしたのかはおぼえていず、すっきりした気分だけが殘る。

もはや胃は再発しない。良は面目をほどこした、と言いたいところだが、不運というか、悪い結果になった。治療中の會話を、となりの部屋の家人に聞かれてしまったのだ。病人をキツネツキのような狀態にさせた。一家の恥をなにもかもしゃべらせた。あやしげな醫者だ。

世をまどわす。

そんな評判がいつしかひろがる。お上の耳にも入る。幕府は、世をまどわす行為とか新奇なものに対して、最も警戒する。捨ててはおけない。奉行所へ呼び出され、良は言われた。

「遠島を申しつける」

危険人物であるというのが、その理由だった。島へ流してしまうことが、最良の解決。異議の申し立てなど許されない。

かくして、島へられてきた。ほかの流人たちと同様、最初の數カ月は、內心の苦悩との戦いのうちに過ぎていった。江戸での生活が忘れられない。夢に見る。しかし、目ざめての現実は、いつ帰れるのかわからない流人なのだ。

気をまぎらすために、食うために、醫師の仕事をはじめた。島へられる時、彼はそれまでにかせいだいくらかの金と、薬草とを持ってきた。小屋をたて、そこで患者をみた。江戸での失敗にこり、治療中はだれも近づけないようにした。なおる患者が多く、生活はなんとかなっ

た。

薬草をとかすために必要だと、酒を持ってこさせることもできた。しかし、酒の酔いも、いらだつ心をやわらげる役には立たなかった。

島へられてから八カ月ぐらいたったある、良のところへとどけ物があった。流人にむけて、江戸の者が食料や類などをることはみとめられている。なかみは、かなりの量のアズキだった。食べてもいいし、島の住人との換品に使ってもいい。とにかくありがたかった

しかし、そのり主の名に心當りがない。かつてなおした患者からかとも思ったが、その名は浮んでこなかった。ふしぎがりながら良がアズキを容器へ移していると、なかから手紙が出てきた。

〈これは內密だが、おまえは遠からずご赦免になる。仕事にはげむように。島抜けをたくらんだり、くみ女とい仲になったりせぬように。だれにも話すな。返信は無用〉

そんな內容のものだった。どこまで信じていいのだろうか。そんなに早く許された例など、聞いたことがない。しかし、文面にはそうある。こんな手のこんだいたずらをする者がいるとは思えない。だれからか不明だが、それだけになにか説得もあった。彼はその指示をすな

おに受け取ることにした。希望というものは、ないよりあったほうがいい。たとえ幻でも。

なお、くみ女とは、島の住人ののこと。がとぼしく、山からわきをくんでくる仕事をやる。そのなかには、流人と仲よくなり、世帯を持つ者もあり、それは黙認されていた。流人の気持ちはいくらか、それでやわらげられるが、一方、許されて島から出る時、別離の悲

を味わわなくてはならない。

はそれを避けるよう注意した。そのくせ、脫島の話には耳も貸さない。

「あいつは、この島にをすえるつもりなのだろうか。それなら、なぜ女と暮さない。まったく、醫師には変り者が多い」

そんな評判をよそに、良は仕事にはげんだ。島の住人ばかりでなく、流人の患者もみてやる。謝禮の払えそうにない者まで、親切にあつかってやった。

「あなたは楽になる。わたしを信用する」

「はい」

「やまいは心の疲れからくる。言いたいことをに出してしまいなさい。がまんするのはよくありません」

この療法しかできないのだった。

「おれなんかより悪いやつが、江戸にたくさんいる。そいつらは島に流されることなく、のうのう暮している。面くない」

「そうでしょう、そうでしょう。その気持ちはよくわかります。もっとお話しに」

「このまま島でくちはてるのは、くやしい。おれは江戸で大金を盜んだ。あるところにかくしてある。取調べの時、おれは決してしゃべらなかった。十両ぬすめば首がとぶきまりだからな」

「それが、なぜ遠島に」

「その金をひとりじめしようと、仲間がおれを密告しやがった。しかし、おれもそんな場を考えて、そいつと打ちせたのとちがう場所へかくしたというわけさ。江戸へ帰れたら、なんとかしかえしをし、豪遊もしたいが、こうからだが弱っては、その望みもむりなようだ」

「きっと戻れますよ、わたしより早く。ところで、そのかくし場所はどこです」

病人は、夢うつつの狀態でそれをしゃべった。めざめれば、その記憶はない。そして、まもなくんでしまった。いままでは執念で生きてきた。しかし、內心のもやもやをにしてしまうと、気も消えた。治療が逆効果を示したといえるかもしれない。良はその話を自分の

にしまいこんだ。

やがて、船が島をおとずれた。江戸と島とをめぐる船は、約四カ月おきにやってくる。新しい流人たちを連れてくるし、また、島の特産品の江戸への出荷もやるのである。そして、許された流人を乗せて帰りもする。

は村の名主のところへ呼び出された。

「おまえに対し、ご赦免のしらせが來た。こんなに早いのは異例のことだが、文書

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殿さまの日(日文版)

殿さまの日(日文版)

作者:[日]星新一
型別:輕小說
完結:
時間:2018-01-24 02:05

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